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能登の旬な情報をお届けします。


by noto-tourism

曽々木の名水/講堂清水と宮の縁清水

 窓岩や接吻トンネルのそばに名水があったので紹介しますね。
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 コチラの講堂清水は千体地蔵などの名勝がある霊山“岩倉山”にしみこんだ水が地下水となり宮の縁清水と二ヶ所に湧き出ているものです。

 夏は冷たく、冬は温かい水として知られ、どんなに長い日照が続いても枯れたことはないそうです。そのため地元では“おこどの水”“みやの水”として昔から親しまれてきました。

 また最近では“曽々木の美味しい水”として茶の湯を立てる人などに人気で、遠くからわざわざ汲みに来たり、宅配便で送ってもらう人もいるようです。

 なぜこの水が名水と呼ばれるようになったか?なんですが、昭和24年に京都大学教授で医学部長を務め、水の権威者としても知られた戸田正三博士が金沢大学の初代学長に迎えられたそうです。で、戸田博士が曽々木に来られた際にここの水を飲んだところ『世界で三本の指に入るほど美味い水だ』と讃えられたそうです。

 でも、もちろんその前から知ってる人は知っている隠れた名水だったんですよ。

 例えば嘉永6年(1853)の初夏、13代加賀藩主の前田斉泰(なりやす)公が能登を22日かけて一巡した際、時国左門家(上時国家)で宿泊されたそうですが、そのときに御膳水として“講堂清水”が、御代水として“宮の縁清水”が指定されたというほどです。

 でも当時は水道なんてありませんから、時国左門家(上時国家)では1200m離れた清水まで多くの人手をつかって樽桶で水を運んだんですって。


 さて問題の水の味なんですが、無味無臭でかなりの軟水のようです。岩倉山自体がかなり急な山ですし、ミネラルなどはあまり含まずに一気に落ちてきたんでしょうか?確かにお茶やコーヒー、料理につかうには良さそうな水でした。
by noto-tourism | 2004-11-16 17:40 | 名水