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能登の旬な情報をお届けします。


by noto-tourism

鯨伝説 パートⅢ

 鯨楽旬談、しかたの風がいよいよ来週27、28日に開催されます。能登 三波村に伝わる鯨伝説完結編をご紹介します。
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 この映像は、通称 鯨島と呼ばれる島で波並と矢波の境に位置するところにあります。
また、この島の山手には伝説Ⅱで紹介した諏訪神社跡があります。関連があるかないかは、定かではありませんが私個人とすればあるような気がします。

 この島の辺りは、磯に近いにもかかわらずかなり潮の流れが複雑となっており余り地元の人も泳がないところです。前置きはこのくらいでパートⅢをご紹介します。

 延宝年間(1673年頃)大鯨が一尾、三尋位の神主(鯱)に追われ波並村はずれの島部落の岩の上に乗り上げた。島の浜新如(しんにょ)がこれを発見して夜中切り取り、納屋いっぱいに肉をつめていた所を島の孫右ェ門が見つけ波並の在所に密告したので在所中が大騒ぎとなり島へ押しかけた。
 浜新如が言うには『この鯨は俺のもんや』というので、見ると鯨の頭にフンドシが1本かけてあった。『縄のかわりに俺がはずしてかけた』と言い争ったが和解し、納屋につめてある肉は浜新如のもの、後は在所のものとなり切り開き出ていた者全員で分けた。
 その肉は近郷近在十里四面に広がった。その鯨の長さは三十三尋あったとのことである。
それから波並村はずれの島部落を「鯨島」と呼ぶようになって今でも伝えられています。

 三十三尋と言えば約60mになります。能登であがる鯨は、セミクジラ、イワシ鯨などでこんなに大きな鯨があがるとは思えませんが・・・

 鯨伝説は、これで終わりとなりますが能登では、鯨に対する思いが昔から連綿と引き継がれています。

 世界では、捕鯨反対論が根強く言われていますが、昔の人にとっては重要な食材の一つであったことは間違いないと思われます。また、その食文化は日本人にとっては、大切にするべきことだと思うのですが皆さんはどう思われますか?
 鯨楽旬談では、色々な鯨料理を楽しめます。もう少し空きがあるようですので一度尋ねられてはいかがでしょうか。
 鯨のことに興味のある方はクリックしてみてください。

 
by noto-tourism | 2004-11-15 19:58 | 能登の旬な情報