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by noto-tourism

原始神道/石仏山祭り

本日、午前9時より能登町神道地区にて“石仏山祭り”が行なわれました。

>>石仏山については5月2日の記事を参照
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石仏山祭りとは、女人禁制の山“石仏山”で毎年3月1・2日に行なわれる五穀豊穣を願う祭り。
前日には宵祭り(前夜祭)がオモド(親当人)のお宅で開かれ、ワキド(脇当人)と神主が加わり、山から少彦名(すくなびこな)の神・大己貴(おおなむち)の神を招きます。

そして当日(3月2日)
オモドのお宅からワキドの太鼓の音を合図に神道地区の人々は次々と石仏山に登り始めます。(私はここで合流)

この石仏山、最近になって遊歩道が整備されたとはいえ、かなり急な坂を登らなければいけません。日頃の運動不足を後悔しつつ息も切れ切れ、やっとの思いで前立とよばれる巨石の前に着きます。

前立(上写真)は高さ3m、幅60cmほどの直立した細長い石と脇に並ぶ2つの石から成り立っていて、大己貴の神の霊代とされていて、ここがメインの祭場となっています。
この後ろのほうには“石の唐戸”とよばれる大きな石が散乱したような場所、さらに後ろに“奥立”とよばれる高さ4m、幅90cmの少彦名の神とされる巨石柱(本社)、もっと後ろには盤境(いわさか)の遺跡と思われる大小の石があり、山全体に神秘的な巨石が点在する史跡なんです。

さて祭りですが、“前立”の前に集まった神主や神道地区の皆さんはここで神事を進めていきます。神事のひとつ“お釜神事”はこんな感じ↓

1)前立の横のほうに石を積んだ“釜”があり、そこで杉の葉を使い火を起こします。
2)起こした火で釜に湯を沸かしお洗米をパラパラと入れていきます。
3)次に御幣を湯に浸し、浸された御幣は参列者に配られます。
4)参列者は御幣で両目を拭います。

※実際は少し簡略化されています。

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一通り神事を終えた参列者は山を降りオモド宅に移動します。ここではクイゴト(直会)が行なわれます。簡単にいうとみんなで飲み会[兼]会議って感じですね。

ここでも昔からのしきたりで席順や料理の献立が決まっていて、一見するとワイワイ楽しく酒を飲んでいるように見えるのに、実際はしきたり通りに行事が進んでいるので、見ている私も気が抜けません。

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献立は赤飯・菜の汁・鰤のなます・煮物(人参・牛蒡・切芋・蕗・豆腐・尾張大根)・酒2合。

酒もすすみ、皆さん赤い顔で気分も良くなってくると祭りも最終段階、“当渡し”が行なわれます。当渡しとは今年の祭り当番から来年の当番への引継ぎのようなものなんですが、神道地区18戸から6人が選出され、さらにメインの当番“オモド”が決められます。
“オモド”の決め方も『酒の銚子が空になるまでに決める』というもので、すでに大量の酒を飲んでいる方たちが、あ~だこ~だ言いながら『じゃあ来年はアンタ頼むわいね』となるんです。
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祭りの大体の流れはこんな感じです。ほんとはもっと色々な出来事があったんですが、全て書くと原稿用紙何枚分になるのか見当もつきません。
もし『もっと詳しく知りたい!』ということでしたら、能登町役場にて資料を見ることをお勧めします。

石仏山は古代の祭祀遺跡ですし、巨石はあっても社殿はない神社として古くから信仰されてきました。民俗学的にも考古学的にも非常に興味深い場所ですし、そこに立つと寒気さえ感じる霊気が山全体に漂っています。

お越しになる際は『ここは神聖な場所なんだ』ということを、どうぞ心の片隅において楽しんでみてください。
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by noto-tourism | 2005-03-02 16:39 | 能登の旬な情報